
数年前まで、「情報コンテンツのアフィリエイト販売ASP」の市場を独占していたのは、弊社インフォカートでした。しかし、現在の市場のメインプレイヤーが、インフォトップさんであることは、皆さまもご承知の通りです。
理由は明らかです。弊社が業界草分けの地位と安定した業績に甘んじ、積極的な営業活動や、お客様が求めるサービスの提供を怠ってきたからです。
もっと素直に言えば、インフォトップさんの経営陣が、私や当社の経営陣より優秀だったということです。
私は根っからの技術者・開発者で、会社の規模や、売上げを競うこと自体にあまり興味がありません。従って、インフォトップさんに対する競争心はほとんどなく、「TさんやSさんはすごいな、立派だな」と率直にリスペクトしておりました。
しかし、ここ最近、お客様から色んなご意見を頂戴する中で、インフォトップさんによる業界独占化が、業界自体の不利益化につながっているのではないか?
そう考えることが多くなりました。
そして、弊社の経営計画を立てる上で、業界に関する市場調査をシンクタンクに依頼したのですが、その結果を鑑みると、業界自体が、2014年後半〜2015年前半でピークアウトに転じているという確信を得ました。
一見活況を呈している業界も、実は停滞期を通り越し、衰退期に突入しているといえるのです。
一般論として、一つの業界が、一つの企業に支配されている状況は好ましいことではありません。価格競争が起きない、サービス競争が起きない、技術開発競争が起きない、不正が起きやすい…様々な弊害が指摘されています。
今の「情報コンテンツのアフィリエイト販売ASP業界」でも、このような寡占化、独占化の弊害が出ているのではないでしょうか。
では、私は市場を独占しているインフォトップさんを非難しているのか?
とんでもありません。全く逆です。インフォトップさんは、ただお客様のニーズに応え、お客様の信任を得て、市場占有率を高めていっただけです。つまり、正しいことをして、正しい結果がついてきただけです。
悪いのは、私どもインフォカートです。
私どもが、資本主義市場の道理に則り、もっとインフォトップさんと正しい競争をしていれば、今のような市場環境を生じさせることはありませんでした。
もっと、この業界は、自由で、闊達で、活性化していたはずなのです。その結果、もっと市場は拡大したかもしれません。
今回のサイトリニューアルに際して依頼したシンクタンクの調査結果によれば、情報コンテンツのアフィリエイト販売ASP業界の各ASPの市場占有率は、インフォトップさん68%、インフォカート26%、その他6%とのことです。
数年前まで、インフォカートはほぼ100%市場を独占していました。しかし、先述の通り、インフォトップさんの卓抜した経営能力によって、その名の通り、インフォトップさんは業界トップの座に躍り出て、以来、その地位を不動のものにしています。
つまり、インフォカートは、市場の敗者です。
お客様はインフォカートを見限り、インフォトップさんに乗り換えて行ったのです。
しかし、今の市場の寡占状態は、業界の誰にとってもデメリットしかない状態に陥り始めています。
どんなに優秀な学生でも、人材でも、ライバルのいない環境で熾烈な努力をし、100%能力を発揮することなど出来ません。
資本主義社会は、競争があるからこそ発展しました。
競争のない市場に発展はありません。衰退あるのみです。
私は一念発起しました。自らの性に合わない競争心を奮い立たせ、インフォカートは、今年2016年、1年半以内に市場占有率を50%に向上させるという中期経営計画を策定しました。そして、その計画に基づき、様々なサービスの導入、技術開発、人材の採用、教育を既に着手しています。
売上や利益ではなく、市場占有率にこだわったのは、自社の利益というより、業界全体の利益を重視したためです。
経営においても、スポーツにおいても、政治においても、国家の勃興においても、
勝者が永遠に勝者でありつづけたことはありません。
しかし、今のこの業界で、この危機感をインフォトップさんに抱かせる存在があるでしょうか?
忸怩たる思いですが、インフォカートがその役割を担えているとは言い難いのです。
(現時点)日本の政治の世界で二大政党制は根付きませんでしたが、私は、「情報コンテンツのアフィリエイト販売ASP業界」では、出来るだけ早く「2大ASP」の市場構成を達成させ、安定させていきたいと考えています。
いま、販売者やアフィリエイターさんとASPの関係は、おおむね
ASP>販売者やアフィリエイターさん
です。
今後は、
販売者やアフィリエイターさん>ASP
このように力関係が変化していくようになります。こうならなければならないのです。
そして、ASPに対して、様々な要求や注文をつけ、それらのニーズにどこまで対応できるかを、インフォトップさんとインフォカートが競争するような、健全な市場を
実現したいのです。
インフォトップさんとインフォカートが切磋琢磨することで、市場はもっと活性化し、さらにより良いサービスが低価格で提供されるようになります。
そうなれば、今ASPを利用しているお客様の満足を高めるだけではなく、ASP自体の利用を捨て、自社決裁に流れたお客様を、再び呼び戻せるかもしれません。
このような市場環境を実現するために、私どもインフォカートはインフオトップさんとの競争相手として相応しい規模にならなければなりません。
インフォカートは、2016年から、インフォトップさんの何倍も、頑張って、その背中を追います。そして、現在「ダブルスコア」の市場占有率を、じりじりと詰めていく所存です。
ご利用者の皆様、インフォカートを今一度、ご支援ください。
「やっぱインフォトップの時代だよな」とメインASPをインフォトップさんに乗り換えた皆さま、もう一度、インフォカートにチャンスを下さい。
私どもインフォカートは、私利私欲に走らず、節度を持って、業界の未来とステークホルダーの皆さまの利益を優先して経営・運営して行くことを、お誓いいたします。
平成28年5月22日
インフォカート株式会社
創業者 下岡 靖宜